クロスバイク選びに迷ったら?初心者におすすめの推しモデルとスタートアイテムとは
自転車といえば、通勤や通学、買い物、休日のフィットネスなど、さまざまなシーンで活躍する乗り物。巷ではロードバイクが流行っていますが、「あんなに本気じゃなくても……」と思う人も多いはず。そこでおすすめなのが「クロスバイク」です。
ロードバイクやマウンテンバイクなどの本格派スポーツバイクと比較すると、お手頃かつライトに乗れるのが魅力のクロスバイク。ママチャリよりは高価になりますが、お気に入りの1台に出合うことができれば、ライフスタイルに新しいトキメキが生まれるかもしれません。
2023.10.06
INDEX
初クロスバイクにおすすめのブランド&モデル
ビアンキ(BIANCHI)/イタリア
“チェレステブルー”と呼ばれる独特なカラーリングは、目にしたことがある人も多いはず。1885年創業のイタリアンブランドですが、じつはこの色、マルゲリータ王妃の青い瞳から生まれたという素敵なバックストーリーがあるんです。ツール・ド・フランスなどでも活躍するトップブランドでありながら、クロスバイクなども手掛ける総合ブランドです。
C SPORT 1 2023 モデル
93,500円(税込)
爽やかなチェレステブルーをまとった、街乗りに最適化したクロスバイク。日常の足としてだけでなく、フィットネス用としても活躍する装備でありながら、チェレステカラーを取り入れたオリジナルサドルを採用するなど、ビアンキならではのトータルコーディネートがされているのも魅力です。マットブラック、ホワイトも展開しています。
ジオス(GIOS)/イタリア
1984年創業のイタリアのブランドです。イタリア国内に「ジオスブルー」というカラーが存在するほど鮮やかなブルーカラーが印象的ですね。いまではアルミ、スチール、カーボンなどさまざまな素材で自転車作りをしていますが、元々はフレームの溶接技術が高いことで有名で、製品のクオリティにこだわりを感じられます。
23 MISTRAL
67,100円 (税込)
軽量なアルミ製フレームでありながら、やや細身のシルエットが魅力のクロスバイク。ジオスブルーに映えるロゴが、よりシンプルさを際立たせるデザインです。ホイール、ブレーキ、変速機などはシマノ製を採用し、クロスバイクに乗るのが初めてという人や、操作に不安がある人も安心です。タイヤはロードバイクに近いやや細いものとなっており、よりスピーディな走行感。ホワイトやブラックも展開しており、好みやスタイルに合わせて選べます。
トレック(TREK)/アメリカ
1976年創業のアメリカンブランド、トレック。航空宇宙産業のテクノロジーも採用する高い開発技術と、購入者が安心・安全に自転車に乗り続けることができるフレームの『生涯保証』を行っています。ロードバイクのレース界でもトップを走り続けていますが、クロスバイクやコミューターなどのシティモデルも充実しています。
FX 1 Disc Stagger
74,690円 (税込)
パッと見て、変わった形だな?と思った人は鋭いです。ステップスルーデザインやスタッガードフレームと呼ばれるもので、フレームの中央部分がぐっと下がった形状であることから、乗車時に跨ぎやすいのが特徴のクロスバイクです。タイヤやブレーキなど、パーツは他のクロスバイクと同じようなスポーティ仕様なので、走行性は抜群。シックなカラーも他とはひと味違う魅力ですね。ファッション派も乗るのがより楽しくなる1台です。
キャノンデール(CANNONDALE)/アメリカ
こちらも人気のアメリカンブランドで、1971年創業。「世界初」のテクノロジーをいくつも創造し、常識にとらわれない発想でスポーツバイク界をリードしています。元々はアルミの製造・加工技術にも優れており、ロードバイクからマウンテンバイク、下のモデルようなライト層向けのスポーツバイクも多くラインナップしています。
Bad Boy 3
121,000円(税込)
スポーツバイクというと、ロゴが大胆に配置されたデザインをイメージしますが、それとは対照的なシンプルな1台。しかし、最大の目玉は他にもあります。よく見ると、前フォーク(ホイールを支える棒のようなフレーム部分)が左側だけしかないんです。「レフティ」というキャノンデール独自の片持ちフォークで、注目度アップは間違いナシ。名前の印象そのままに、クールな“悪ガキ”感でストリートでも人気です。女性が乗ってもキマりますね。
ヤマハ(YAMAHA)/日本
ヤマハ発動機といえば電動アシスト自転車「PAS」が思い浮かびますが、モーターサイクルからヨットまで幅広い製品をつくる日本メーカー。その中で、スポーツ電動アシスト自転車のブランドが「YPJ」です。走る楽しみを体感できるスポーツ電動アシスト自転車を作るというコンセプトで、クロスバイクをはじめとしたさまざまなモデルを展開しています。
CROSSCORE RC
317,900円 (税込)
街乗りなどの日常的コミューティングからスポーツライドまで、快適にこなす電動アシストクロスバイク。適度なタイヤ幅に前サスペンション、安定した制動力をもつ油圧式ディスブレーキ、駐輪時に便利なサイドスタンドを標準装備し、アクセサリーの拡張がしやすい設計も魅力。価格はやや高めですが、一度のバッテリーで最大200km近くも走行できるので(条件による)、日常の足としてだけでなく、アウトドアツールとしても活躍してくれます。
クロスバイクに乗るときに必要なアイテムとは
クロスバイクを買う時は、フィッティング(身長や体の柔軟性に合わせたセッティングの変更)を行ったり、専用の組付けスキルが必要になったりするため、専門ショップなどで購入するのがおすすめです。
しかし、クロスバイクを買っただけでは、じつは十分ではありません。ショップに行けば、基本的なことはアナウンスしてもらえますが、予算にも影響してくるため、ある程度の知識を持ってから購入を検討するのがいいでしょう。
ここでは、購入時に必ず必要になるもの、そしてあったらベスト、といういくつかのアイテムをご紹介します。また、道路交通法上の定義は各都道府県によるものもあるので、気になった場合はショップに相談するなどして、必ず確認するのがおすすめです。
ライト
道交法では、自転車で夜間走行するとき、または必要があるときには、ライト、反射板もしくはテールライトをつけなければいけません。前はライトの色に指定があったり、後ろは反射板の有無で条件が異なったりするので注意が必要ですが、詳細なルールは各都道府県が定めているので、各自で調べてみるのがおすすめです。
(参考/東京都の場合) ●フロントライト(前)/白色または淡黄色。夜間、前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる明るさ。 ●テールライト(後)/赤色。夜間、後方100メートルの距離から点灯を確認することができる明るさ。
また、反射板については、「夜間、後方100メートルの距離から道路運送車両の保安基準(昭和26年運輸省令第67号)第32条第1項の基準に適合する前照灯で照射した場合に、その反射光を照射位置から容易に確認できる 橙(とう)色又は赤色の反射器材(後面の幅が0.5メートル以上の軽車両にあつては、両側にそれぞれ1個以上)を備え付けているときは、前項の規定にかかわらず、尾灯をつけることを要しない。」とされていますので、クロスバイクなど幅0.5メートル以下の場合は、反射板があればテールライトなしでOK、もし反射板がない場合は上記のテールライトが必須となります。
モデルによってはライトが標準装備されているものもありますが、そうでない場合は必ず購入しましょう。また、夜は走らないから……と購入しない人がたまにいますが、予定が伸びてしまって日が暮れた……なんてことも起こります。無灯火走行は法律違反になるだけでなく事故の原因にもなるので、必ず購入し、薄暗くなってきたらすぐに点灯できるようにしておきましょう。ペダル
ママチャリではペダルがセットになっていますが、クロスバイクをはじめとするスポーツバイクは、じつはペダルが付属しないことがあります。これは、乗り方や好みによって、選ぶペダルが変わってくるためです。
ビンディングという、スキーやスノボのように靴と一体化する専用ペダルもありますが、街乗りがメインであれば、スニーカーでも乗りやすいフラットペダル(平ペダル)を選ぶのがおすすめです。形や色もさまざまなので、カラーや好みで選んでみましょう。
ベル
こちらも都道府県ごとの法令で定められていますが、たとえば東京都の場合は、「警音器の整備されていない自転車を運転しないこと」と決められているように、取り付けが必須の場合が多々あります。自転車=軽車両、ということを考えれば当然ですね。
一方で、ベルを鳴らすタイミングについては ●「警笛を鳴らせ」の道路標識がある時 ●「警笛区間」の道路標識により指定された区間である時 ●危険を防止するためにやむを得ない時 とされており、たとえば目の前の歩行者が邪魔で……という理由で無暗に鳴らすことはNGです。
ヘルメット
スピードが出るクロスバイクでは、万が一転倒した場合のリスクも考えておきましょう。とくに街中や狭い道路で転倒してしまったとき大きな事故になる可能性が高いため、乗る距離やスタイルに関わらず、ヘルメットは被りましょう。
ロードバイク用のスポーティなデザインだけでなく、いまではカジュアルなデザインのものや、キャップのような見た目のものまでさまざま。また、スポーツ用はいずれもサイズ展開があるので、ショップで実際に手に取りながら、頭の大きさや形にフィットしたものを選ぶのがおすすめです。
鍵
街中での駐輪時はもちろん、自宅の駐輪場に停める際にも重要なのが鍵。携行のしやすいさでいえば細いワイヤータイプがおすすめですが、ワイヤーカッターなどですぐに切られてしまう危険もあるので、ある程度の太さがあるものを選ぶのがおすすめです。
また、慣れた人であれば、ホイールやパーツを工具でカンタンにばらすこともできるので、フレームだけでなく、ホイールなどのパーツもぐるっと回せるくらい長いものを選ぶのも大事なポイント。自宅用として、さらに太いチェーンタイプを使うというのも有効です。
空気入れ
ママチャリに乗っている人であれば空気入れを持っている場合が多いですが、クロスバイクのタイヤ(チューブ)はママチャリと異なる仏(フランス)式バルブや米(アメリカ)式バルブを採用していることがほとんどです。そのため、自分のタイヤ(チューブ)にあった空気入れもいっしょに購入しておきましょう。
空気入れの頻度としては、抜ける前にしっかり充填しておくのがポイント。BARやPSIなどといった指定空気圧はタイヤの横に必ず記載されていますが、わからない場合はショップに聞けばすぐに教えてもらえます。空気圧が低いとパンクのリスクも高まるので、乗る前に一度チェックする、という習慣をつけておくのがベストです。
ボトル
フィットネス中や真夏は驚くほど発汗するため、水分補給用のボトルも持っておきましょう。とりあえずあるもので、という人は水筒やペットボトルをカバンに入れておくでもOKです。
ただし、クロスバイクをはじめとするスポーツバイクは、ボトルを収納するボトルケージ用のダボ(ねじ穴)を備えています。ボトルケージにボトルを入れておけば、いちいちカバンから取り出す手間がないのと、見た目もスマートになるのでよりおすすめ。気になった人は合わせて購入しましょう。
グローブ
もしフィットネス用やスポーツ用としてある程度しっかり乗るのであれば、もっておくのがベスト。段差などで手が滑ったり、走行中の振動で手がしびれてしまったりするのを防ぐ効果があります。
パッドは薄手のものから厚手のものまでさまざまですが、実際に手にはめてみて好みで選んでOKです。また、夏用はメッシュ生地で通気性を高めていたり、日焼け防止用にフルフィンガー(指先まで覆うタイプ)になっていたりするものもあります。
ママチャリよりも軽く、スピード感が魅力のクロスバイク。いままでよくわからなかったという人も、その違いやポイントが少し伝わったでしょうか?
購入時にいくつか気を付けるポイントはあれば、自分の好きなファッションやスタイル、目的に合わせてベストな1台を探すのが何よりも大事です。週1でちょっと乗る、というスタンスでももちろんOK。ひと足漕ぎ出したとき、いままでになかったトキメキにふっと出会うことができたら、素敵な自転車ライフのはじまりです。