映画を通して繋がれる。視覚的刺激×ストーリーの魅力と、美容師と共鳴するデザイン
モデル
name:suzuna
occupation:美容師
Instagram:@suzunahatakeyama
着用
vest:COS
pants:HOLIDAY
scarf:GIUGIU
shoes:Onitsuka Tiger
2024.03.13
INDEX
Q1.トキメキが発動していることは?
映画と、映画にまつわるデザインです。
Q2.映画にときめいたきっかけは?
自分で調べていろいろな映画を観るようになったのは、美容師として働き始めた20歳くらいの頃だと思います。アシスタント時代はお客様と話す時間が多いのですが、年齢や経験関係なく、お客様とフラットに繋がれる何かがあったらいいなと思って、意識的に映画を観始めました。カルチャー好きなお客様が多いサロンに7年間勤めていたことも影響していると思いますが、元々映画は普通に好きだったので、全然苦ではなかったです。
特に、『レディ・バード』『ミッドサマー』などで有名なA24というアメリカの配給・製作会社の作品は、映画をグッと好きになるきっかけになりました。万人に受けるものではないですが、ポスターデザインも含めすごく好みですね。
映画をたくさん観るようになってから、お客様と最初は映画のお話をしていても、映画を通してその方の価値観やお話が聞けたり、自分の話もできたりするので、お客様との会話の入り口にもなってくれているなと感じます。
Q3.映画のトキメキポイントは?
画の作り方、色合い、美術、ヘアメイクや衣装など、ちょっと奇抜で攻めているような視覚的な刺激がありつつ、ちゃんとストーリーまで面白い。その掛け合わせがある作品に、すごくトキメキます。
先ほど触れたA24作品の中だと、『aftersun』、『mid90s』、『聖なる鹿殺し』が印象に残ってます。『聖なる鹿殺し』のヨルゴス・ランティモス監督の最新作品『哀れなるものたち』は、A24ではないのですが、すごく好きでした。
他には、『燃ゆる女の肖像』という、18世紀フランスが舞台で、貴族の娘と女性画家が恋に落ちる映画も印象的でした。ストーリーはもちろん、ヘアメイク、衣装、映像がすごく綺麗で、風になびかれる髪、まつ毛や肌の質感とか、絵画を見ているようなディテールにも引き込まれました。
結構日常的でありふれた、でも誰しもが少し共感する部分があるようなヒューマン系の映画、不穏で暗さがありつつ引き込まれる映画、そのどちらにも惹かれます。
映画のポスターもトキメキの一つです。 友人が、グラフィックデザイナーの大島依提亜さんのブックレットをプレゼントしてくれて。大島さんは、元々映画を撮っていて、途中からポスターデザインの道へ進んだ方なのですが、とても素敵なデザインのポスターを作るんです。一つの映画を徹底的に噛み砕いた上で、一つずつデザインに落とし込んでいく彼の哲学にすごく刺激を受け、尊敬しています。数々の選択と組み合わせで1つのものを仕上げるという部分が、美容師の仕事にも似ているので、一層注目しています。
Q4.これからやってみたいことは?
自分の好きなものやいいなと思うものをシェアし合える関係性を、仕事を通してもっと広げていきたいです。今もInstagramに好きなものを載せることは地道にやっていますが、最終的には自分自身に興味を持ってもらって、その次に髪があるくらいの感じになると嬉しいです!
今のサロンでは、オーナーが1年に1、2回イベントをしていて。お客様で服が好きな方に声をかけてフリマをやったり、コーヒーショップ、お菓子屋さん、お花屋さん、野菜作ってる人で集合して、自分の持ち味を生かしたマルシェを開催して交流したり。それを見ていて、すごくかっこいいなと思うんです。
私も自分のお客さんたちを集合させて交流したり、企画ごともできたらすごく楽しそうだなと思うので、まだまだ足りないところは多いんですけど、今後出来たらいいなと思います。