静けさに耳を澄ませて。終わりのない学びが広がるファームの日々
[profile]
name:田中 杏
occupation:農民
Instagram:@anna_peasants
[outfit details]
cap:super-KIKI
shirt:Patagonia
pants:lululemon
2025.05.21

INDEX
Q1.トキメキが発動していることは?
農業を始めて2年目になります。最初の1年はとにかく必死でしたが、2年目になった今、学んだことが少しずつ自分の中に根付いて、手応えを感じるようになりました。そんな日々の中で、気づけばトキメキが生まれています。
Q2.きっかけは?
農業を始めたきっかけは、社会課題への関心からです。企業ではない形で社会を良くする方法を模索して、まずは財団で働きましたが、なんか違うかもと思い、コンサル業界に転職しました。プロボノにも関わりましたが、調査や資料作成など締切に追われる日々が続き、必然的に労働時間は長くなり、社会の困りごとや課題に目を向けるよりも、よりクライアントやチーム、同僚や自分自身へと、日々の関心がより内に向かい、視野が狭くなっていました。
そんな時、興味があった「環境再生型農業」を調べていたら、SNSで今働いている「SHO Farm」を見つけたんです。そこではお米を育てるコミュニティのメンバーを募集していて、「未経験の自分でも、できるかもしれない」と思い切って参加しました。実際に土に触れ、オーナーやメンバーと話を重ねる中で、食べるのもを育てることは生きるスキルだと実感しました。そして、田んぼのコミュニティをはじめ、ファームは相互扶助のコミュニティで、「これだ」と感じました。

Q3.トキメキポイントは?
ファームでの朝の静けさが好きです。早朝、誰もいない静かな畑に立って、風がふわっと吹き抜ける瞬間や、カエルが冬眠から目覚めて鳴く声、キツツキが木々をつつく音を聞くと、心が満たされるようなトキメキを感じます。
今は夏野菜の苗を育てています。種から芽が出て、畑に並んだ苗が少しずつ大きくなる姿を見ると、「ここまで育てられたんだ」という達成感がじわじわと湧いてきます。元気に育つ野菜を見るたびに、この土地の豊かさも実感できて、心がほっとするんです。
Q4.これからやってみたいことは?
農業にはまだまだ学ぶことが多いので、これからも時間をかけて成長していきたいです。私にとって、その「終わりなき学び」が何よりワクワクする部分です。
また、農業をもっと身近に感じてもらえるように、土地を持たない人でも野菜を育てられる仕組みを作りたいです。特に、子どもたちが土に触れる機会を増やしたり、小規模な家庭菜園がもっと広がる社会が理想ですね。農業が「稼げる」だけでなく、日常に根付く暮らしとして少しずつ浸透していく環境を整えたいと思っています。
