服を通して交わる感覚。目の前の誰かと育て、ものづくりの形を探る
[profile]
name:イシイシュンスケ
occupation:atelier FAM 店主
Instagram:@atelierfam_andvintage , @hanatoito_gallery
[outfit details]
eyewear:SHURON
pants:atelier FAM
shoes:GUIDI
2025.04.27

INDEX
Q1.トキメキが発動していることは?
神奈川県・横須賀で、自作の洋服と古着を扱うお店「atelier FAM」を営んでいます。自分の手で作った服や、美意識を込めたものに反応してもらえた瞬間に、トキメキを感じます。さりげないこだわりに気づいてもらえたり、街で自分の服を着ている人を見かけた時は、特にうれしくなります。
Q2.きっかけは?
文化学園大学に通っていた頃から、洋服を作ってポップアップで販売したり、古着を仕入れて出店するような活動をしていました。そのなかで出会ったのが、今も同じ建物でお店を構えているお花屋さん「Maree Chanter」の橋本さんです。
何気なく「いつかお店をやってみたいんですよね」と話したことをきっかけに、「広めの物件があるから、一緒にどうですか?」と声をかけていただきました。 ちょうど卒業のタイミングでもあったので、思いきってお店を始めることにしました。

Q3.トキメキポイントは?
シンプルな服の中に、細かな仕掛けや自分なりの遊び心をこっそり込めています。それを言葉で説明しなくても、「ここ、いいですね」と気づいてもらえた時は、とても嬉しくなります。
また、誰かのもとに渡った服が、時間をかけてその人らしく馴染んでいく様子に出会えた時も、トキメキを感じる瞬間です。経年変化や着こなしを通して、「服がその人の一部になっている」と感じられることが、自分にとっての喜びでもあります。
街で、自分の服を着ている人を見かけることもあります。地元だからこそ、そんな“再会”が起こりやすいのかもしれませんが、自分の手から離れた服が、その人の暮らしの中でちゃんと息づいている姿を見ると、やっぱり嬉しいなと思います。
Q4.これからやってみたいことは?
大学を卒業してすぐにお店を始めたこともあり、テーマや方向性をしっかり固める前にスタートした部分もあります。今は「こういうのが好き」「こういうふうに作りたい」という軸はあるものの、これからは「なぜ作るのか」「どんなふうに人とつながっていきたいのか」──そうした“根っこ”の部分にも、時間をかけて向き合っていきたいと思っています。
また、お店を通していろんな人と出会い、話をして、感性に触れていくことも、自分にとっての楽しみのひとつ。人との関わりから刺激をもらいながら、日々の営みの中で、新しいものづくりの形を探っていけたらと思っています。
