“誰かと”が生む発見。コンテンポラリージュエリーと写真
[ profile ]
name:平井 仁乃
occupation:ジュエリーブランドPR/ジュエリーアーティスト/写真家
Instagram:jewelry @nn_works_ ,photo @nn_photographs_
[ outfit details ]
2025.04.07

INDEX
Q1.トキメキが発動していることは?
作品を通じて人と関わり、感情の温度を探ることが昔から好きです。今はジュエリーブランドで企画やPRの仕事をしながら、個人では“アートとしての自由なジュエリー”=コンテンポラリージュエリーの制作や、写真の表現にも取り組んでいます。誰かと関わることで、自分ひとりでは辿りつけない発見に出会えたとき、強くトキメキを感じます。
Q2.きっかけは?
もともと看護師を目指していましたが、持病の影響で進路を見直すことに。立ち止まって考えたとき、好きだった服よりも、時を越えて残る“金属”という素材に惹かれました。手のひらに収まる感覚にも魅力を感じ、ジュエリーの道へ進みました。
学校で基礎を学ぶ中、先輩にコンテンポラリージュエリーの世界を教わり、「こんな世界があるのか!」と衝撃を受けて上京。日本の第一人者の先生のもとで学び、研究科にも進みました。もうひとつの転機は、現在のジュエリーブランドとの出会い。内包物を含む石など、“欠点”を美しさとして肯定する姿勢に惹かれ、今もそこで働いています。

Q3.トキメキポイントは?
ジュエリーも写真も、自分ひとりで完結しない「関係性の中で立ち上がる表現」に惹かれます。ジュエリーは身につける人のしぐさや声に寄り添って完成していくし、写真も、その人との空気感によって写るものが変わっていく。その変化がおもしろくてトキメキます。
コンテンポラリージュエリーの制作では、たとえばシリコンのような無機的な素材を“有機的”に見せたり、温度を持たないものに“温度感”を与えられないかと、ずっと向き合ってきました。持病の治療でケミカルなものに助けられた経験があり、そういった素材に自分なりの優しさを感じていましたが、人によってはそれが“異質”や“強さ”に見えることもあって。そのズレから新しい視点をもらえたときにも、トキメキましたね。
Q4.これからやってみたいことは?
これからも作品をつくり続けつつ、まわりの作り手たちの魅力を“伝える”活動にも力を入れたいです。企画やPRの仕事をしていることもあり、「どう届けるか」「どんな言葉で伝えるか」にも関心がありました。写真や展示の企画も、誰かの想いや手仕事を次へつなぐ手段のひとつ。最近は、友人のお店で展示を開いたり、SNSで紹介したりと、小さく実践を始めています。そんな場をこれからも少しずつ広げていきたいと思っています。
