すべてがキャンバスに見えた瞬間。詩とYouTubeにおけるトキメキの創作活動
モデル
name:関根優実
occupation:作家
Instagram:@yumisekineword
Youtube:@yumisekineword
着用
outer:nino cerruti(母からの譲りもの)
one piece:祖母からのプレゼント
bag:祖母からの譲りもの
shoes:New Balance
pierce:nanagu
2024.10.09
INDEX
Q1.トキメキが発動していることは?
暮らしの中で感じるさまざまなトキメキが、私にとって朝起きる理由になっています。その中でも特に創作活動には、そのトキメキがぎゅっと詰まっています。詩を書いたり、絵を描いたり、空間を作り上げたり。気軽にのぞいてもらえる場所を作ろうと、1年前にはYouTubeでの発信も始めました。
何かにトキメキ、その先で行動し、表現することはとても大切だと感じています。少し心が動かされる瞬間はあるけれど、自分の歩くペースに負けて、立ち止まらずに進んでしまうことがあるかもしれません。でも、そんなときこそ少し立ち止まり、少しでも何かを表現することによって、そのトキメキが自分の中にしっかりと根付いていく感覚があるんです。 そうやってトキメキを積み重ねていくうちに、創作活動になっていきました。
Q2.創作活動を始めたきっかけは?
創作の始まりは、幼稚園のころでした。自然教育を大切にしている幼稚園で、初めて絵を描いたとき、画用紙ではなく葉っぱを使ったんです。それがすごく楽しくて。先生がジョウロで砂に絵を描いたときには、感動したことを覚えています。
その瞬間から、目に映るすべてのものがキャンバスに見えるようになりました。
自然に触発されてアートがとても身近に感じるようになり、自分が感じたトキメキを形にした瞬間に感動し続けていたら、いつの間にか創作の沼にハマり、何かを作り出すことが大好きになっていました。
高校では美術科に進み、当時は藝大を目指していました。でも、藝大の試験で周りの頑張っている人たちを見て、私にはそんな気持ちがないなと感じました。それで、試験で描くことをやめました。もちろん不合格でしたが、帰りの新幹線を降りた瞬間、「自由になった」と感じたんです。何者でもなく、何にも縛られないという状況にワクワクしました。それ以来、ずっとフリーで活動しています。画家でもデザイナーでもないし、「アバウトな表現者」としか言いようがないのですが、その時々で表現方法も変わっているので飽きずに続けられています。
Q3.創作活動のトキメキポイントは?
創作活動のトキメキには、いくつかのステップがあるなと感じています。
例えば、詩を書くとき。先日、旅先で素敵なホテルに泊まり、朝カーテンを開けた瞬間、「よし、ノートを開こう」という気持ちが湧いてきました。その瞬間の空気や景色が、まず最初のトキメキ、ステップ1です。 次に、ノートを開き、 言葉が降りてくる瞬間がステップ2。 そして、その降りてきた言葉をノートに書きながら、「この表現をこうしたらもっと面白くなるな」「この言葉とこの言葉を組み合わせたら、音やリズムが響き合って、匂いさえ感じられるな」と、想像しながら手を動かすのがステップ3です。 最後に、詩集を作り、それを誰かに届け、その人が感想を伝えてくれるという連鎖がステップ4。 トキメキが次々と連続して押し寄せるその楽しさを、日々堪能して生きているんだなと思います。
10代のころは「怒り」が創作の原動力でした。でも、フリーランスになり思いのまま行動できるようになったときに、ふと「あれ、私、そんなに怒ってない?」と気づいたんです。その瞬間、創作の原動力がなくなり、一度スランプに陥りました。でも、そんなとき、自分の中には温かい感情や和みのようなものがたくさん詰まっていることに気づきました。そこから、愛やきらめきを表現するようになりました。もちろん、たまに怒りの感情が湧くこともありますが、創作のベースは「トキメキ」になっています。
Q4.これからやってみたいことは?
現在、詩集の第二弾を制作中です。完成したら、本屋さんに「置いてもらえませんか」とお願いしてみたいと思っています。これまではオンラインのみで販売していたため、営業活動は初めてで、とても緊張していますが、たとえ断られても“やってみること”が大事だと思います。
最近、YouTubeが本当に楽しくなっています。結果をあまり気にせずに始めたのですが、思った以上の反響があり、視聴者の方々からたくさんのコメントやDMをいただくようになりました。もっとしっかり取り組みたいと思っていますし、今後も気張らずに楽しみながらYouTubeを続けていきたいです。
東京に来てまだ1年で、今は自分の半径2メートル以内のことしかできていません。今のこだわりを手放し、もっと人と話したりコラボしたりして、変化を恐れずに外に向かっていきたいと思っています。