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10 MOMENT

haru.の「勇気づけられたルーツと日々の発見。未来を楽しみにする高揚感」|トキメキが発動する10の瞬間

人生に大きな影響を与えた運命の瞬間から、日々の小さな幸せまで。トキメキが発動する10の瞬間を語る「10 MOMENT」。

 

今回の語り手は、インディペンデントマガジン『HIGH(er)magazine』編集長やクリエイティブディレクターとして活動し、今年4月には下着ブランドHEAPを立ち上げたharu.さん。ファッション・カルチャーだけでなく、生き方や性についてなど、真摯に物事に向き合い多様な形で発信をする彼女の、トキメキが発動する10の瞬間とは?

INDEX

1.林央子さんの著書『拡張するファッション』

人生のルーツ。衝撃を受けた大切な本

高校時代はドイツに住んでいて、日本語不足だったので、よく日本から本を取り寄せていました。その中の1冊で、今の自分のルーツになっている本が、林央子さんの著書『拡張するファッション』です。

林さんの視点を通して見つめる「ファッション」が高校生の自分には衝撃的で。自分が生まれた頃の大人たちってこんなかっこよかったんだと思いました。どこか悔しくもあり、すごく勇気づけられたんです。林さんは興味がある人を10年単位で追いかける方なので、その真摯なものづくりの姿勢にもすごく影響を受けています。

この本や、 『purple MAGAZINE』やミランダ・ジュライを知って自分の好きな世界を広げたり、高校で初めてZINEを作ったりするようになりました。デザイナーの石岡瑛子さんのお仕事にも触発され、大学に入ってからすぐにHIGH(er)magazineの制作に取りかかりました。大学時代に一緒にマガジンを作っていた仲間とは今も交流があるので、お互い真剣に向き合って対話することで、人との関係は続いていくという可能性を教えてくれた人たちです。

2.HEAPチームとものづくり・会議

やりたかったことをチームで形にする充実感

4月に下着ブランド<HEAP>をローンチし、毎週水曜日に一日中会議をしています。大変ですが、自分が本当にやりたいことなのでとても充実しています。

服が変化しているように下着も変化して、組み合わせやレイヤードをもっと楽しめたらという想いと、年齢を重ねて身体が変わっていくことも楽しめたらという想いで、“積み重ね”という意味で<HEAP>とブランド名をつけました。

<HEAP>を始めたのは、学生時代に付き合っていた人に「そういう格好をしないで」と言われ、服や下着は人のために着てるんじゃないと腹が立ち、自分の肌の見せ方を考えるようになったことが原点だと思います。他にも、大人になっていく過程でからだや性にまつわることで傷ついた経験があり、こんなに大事なことをどうして誰も教えてくれなかったんだろうと疑問を持っていました。負わなくてもいいはずの傷を下の世代に残したくなくて、ブランドとしても性教育の取り組みをしたいと思っていたんです。

それらをどう企画に落とし込んで発信するか、次のシーズンのデザインやコンセプトについて、どんなリール動画にするかなど、合間にみんなでごはんを食べたりしながら、ひたすら話している時間が楽しいです。

3.久々に復刊したHIGH(er)magazineの制作

見たい景色を見るために。少しずつ感覚を取り戻す

インディペンデントマガジン『HIGH(er)magazine』を、HEAPのコンセプトマガジンとして5年ぶりに復刊させました。

5年前にHUGという会社を立ち上げてからは、クライアントワークを中心にしていました。相手ありきのお仕事は喜んでもらえたり、学びも多いですが、もっと自分たちが見たい景色に直結する活動もしていきたいと思い始めたことがきっかけです。

マガジンを制作することが久々すぎて、感覚が鈍っている気がしましたが、5年前よりもできることが増えたという発見にワクワクしたし、トキメキが戻ってきました。干からびそうな魚が、水をかけられて活き活きするように、少しずつ感覚を取り戻す感じです。

実は大海で泳ぎたかったんだ!と気づけたので、ずっと続けたいことの一つだなと改めて思いました。

4.小さくてかわいいもの。お守りボックス

持ち運べる小さな神殿

タイで買った箱をお守りボックスにして常に持ち歩き、たまに開いて眺めています。こどもの頃から、ちっちゃい箱に色々入れて愛でていた記憶がありますが、陶器でできた小さいペガサス、好きなミュージシャンのキーホルダーなど、遠いところに意識を連れていってくれる、私にとっての小さな神殿みたいな感覚です。

5.ノートにアイディアを書き溜めるとき

未来が楽しみになる高揚感

大きなノートに自由に考えを巡らせることが好きです。私は日々いろんなこと考えてるんですけど、すぐ忘れちゃうので、書いて見えるようにすることが大事です。『アイデア』という雑誌と同じ判型の真っ白なノートは、大きめで書きやすいのでお気に入り。ノートが小さいと、自分の思考まで小さくなっちゃう気がするので、この大きめサイズはこだわりです。

まだ自分の中に落としきれてないけどいいなと思うことなど、たいていこの先のことを考えて書き溜めています。だからこそ、未来を楽しみにする高揚感を味わう特別な時間です。

6.opnnerのタトゥーシール

思い出すと元気が出るトキメキアイテム

トークイベントに登壇するときや、慣れない場所にいくときに、友人が作ったタトゥーシールをお守りのようにつけています。

自分の周りには結構頑張り屋な人が多く、あの子も多分頑張ってるし、私も頑張ろうと思える存在が何人もいます。このタトゥーシールを作っているIwaya Kahoちゃんも、その一人です。別に仕事ですごいことをしていなくても、認めてくれるような人なので、それを思い出して元気が出るトキメキアイテムです。

7.ぬいぐるみ

Jellycatのぬいぐるみと眠る癒し

イギリスのぬいぐるみブランド「Jellycat」が好きで、いくつか持っています。パートナーもそれを知っていて、海外ツアーや出張先でお土産として買ってきてくれるので、そのぬいぐるみたちと毎日一緒に寝ています。動物を飼いたくても飼えないので、ぬいぐるみの存在自体が身近な癒しであり、生活を整えてくれるようなトキメキの一つです。

8.アイデアが喜んでもらえたとき

アーティストと共鳴し広がる世界

ミュージシャンたちと仕事をすることが多いのですが、音楽を聴いた上でアートワークやMV、冊子の制作案を出して喜んでもらえるときが一番嬉しい気持ちになります。

音楽は、国境や年齢などさまざまな垣根を超えてコミュニティを作れるし、広がるパワーがすごく強いなと感じます。だからこそ、仕事で携わるときに慎重さが必要な一面がありますが、そこに向き合うことでまた世界が広がる感覚が、すごく楽しくて好きです。

私たちができることはそんなに大きくないけど、作品やアーティストに寄り添い、ときに守ることも自分たちの仕事だと思っています。制作段階で共鳴し、アーティスト側もテンションが上がり、安心できることで、その先にいるミュージシャンのファンもきっと喜んでくれるのかなと思います。

9.podcastでゲストの話を聞くとき

それぞれのストーリーを残せる大切な時間

take me high(er)というpodcastをやっているのですが、コントリビューター回でいろんなゲストの話を聴き、この人にはこんな一面があったんだ、チャーミングだなと、知らなかった姿を知れることが楽しいです。ゲストに共感することも多いですが、人を知ることで自分の物事の見方の癖に気づいたり、意見の違いに驚かされることも多いです。自分の今の活動の中で、大切な時間になっています。

アーティスト・ファッションデザイナー・看護師の津野青嵐さんと「身体」について話した回はすごく記憶に残っています。津野さんとは4年前に同じテーマで対話しているので、そこから新たに経験した出来事や心境、向き合い方の変化についての会話がすごく良かったんです。誰かが記録しなければ、残らない個人の物語がことがたくさんあるなと感じます。長期的に続けて、10年後振り返ったらどうなるかな?と考えながら楽しんで収録しています。

10.最近訪れた沖縄で見た空

「何もしない」喜びを発見

常に動いていたいタイプで、しっかり休むための休暇を取ったことがあまりなかったんです。今年の7月、本当に久々に友人たちと訪れた沖縄で「何もしない」喜びを発見しました。自分はそういうこともできるんだということ自体が、発見でした。

空も海も本当にきれいで、海に入った後、自分たちで握ったおにぎりを食べたらすごくおいしくて。自分でおにぎりを握るなんて、普段は面倒くさくてしないんです。でも、そういうシンプルで身近なところから生活を取り戻すみたいな感覚がありました。とはいえ東京に戻ったらモチベーションがすごく上がって動きまくっているので、短いスパンで小旅行に出る、というのが自分には合っているんだろうなと思います。

人生のルーツから、最近の発見まで、さまざまなトキメキを語ってくれたharu.さん。探求と発見を繰り返しながら、なりたい人物像や見たい景色を求め、ひたすら人と物事に真摯に向き合うharu.さんの姿勢は、自然と周囲へエネルギーを波及させる。彼女を見ていると、誰かから受け取ったエネルギーを自分の中に溜めているだけではなく、どこかに注いでみたくなる。

クリエイティブディレクター haru.

1995年生まれ。幼少期と高校時代をドイツで過ごしたのち、2015年に東京藝術大学入学。同年に『HIGH(er)magazine』を創刊。“同世代の人と一緒に考える場を作る”をコンセプトに企画・編集・制作に携わる。大学卒業後の2019年6月、株式会社HUGを設立し、代表取締役に就任。コンテンツプロデュースとアーティストマネジメントの事業を展開し、新しい価値を届けるというミッションに取り組む。2024年4月には下着ブランドHEAP(ヒープ)をローンチ。

CREDIT

photo:Gyo Terauchi hair&make:kika

SHERE

instagram

PROFILE

HATSUDO編集部 by ヤマハ発動機

“トキメキ”発動中

HATSUDO編集部 by ヤマハ発動機

わたしたちを素敵な未来へ導く"トキメキの発動"にフォーカスし、その原動力を探求、発信しています。


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