ひらめきと偶然の発見。3Dプリンターを使ったものづくり
モデル
name:Akihiko Nakatani
occupation:デザイナー(PLA STUDIO代表、life design clafts運営)
個人instagram:@akinakatani1997
life design clafts Instagram:@life_design_crafts
2024.07.31
INDEX
Q1.トキメキが発動していることは?
3Dプリンターを用いた制作活動です。小物雑貨を中心に形を作り、いろんな方法で表面加工をしています。
Q2.3Dプリンターでものづくりを始めたきっかけは?
元々健康器具を作るメーカーでデザイナーをしていて、試作品を作るために3Dプリンターを使っていました。会社を辞めようかなと考えていたときに、3Dプリンターで作った物でも、表面の質感を整えればそのまま売れそうだと思ったことがきっかけです。ものづくりはずっと好きだったので、3Dプリンターで何か活動してみて、もしダメだったら転職すればいいし、貯金が尽きるまではやってみようと思い活動を始めました。退職して半年後に法人化し、そこから約1年続けられています。
この投稿をInstagramで見る
Q3.3Dプリンターのトキメキポイントは?
一つは、作っている過程で「これ!」というものが見つかることです。
意図せず2つの塗料が混ざってしまって、それがたまたま大理石風の質感に近かったなど、失敗から新しい発見が生まれたり、偶然ひらめいたりすることにすごくトキメキます。ある意味無駄に思われそうなことにも時間をかけて作ってみると、思わぬアイデアに繋がることがあるのが面白いです。 また、どんな形にするか、どうやったら可愛くなるかを考えている時間も楽しいです。スケッチをしたり、段ボールで作ったりしながら、美しいスタイルを保ったまま機能条件を叶えられるかなどを何度も考えて、良い形が思いついた瞬間はテンションが上がります。
もう一つは、物を買ってくれたお客さんが気に入って喜んでくださることです。 可愛いと言ってお迎えしてくれて、家に飾った写真などを送ってくれることもあり、そういう瞬間に「やっててよかったな」と思います。 最近は全国で生花教室を開いてる協会と連携し、金属製で高級だった花器を3Dプリンターで形そのままに作り直す試みをしました。必要な強度を保ちながらも、費用を抑えて量産できるので、協会の方にも喜んでいただけました。
Q4.これからやってみたいことは?
今は必需品ではないけれど少し生活が豊かになるようなものを作っていますが、今後はデザインに遊び心がある福祉器具やリハビリグッズなども作っていきたいです。
大学では福祉分野の勉強もするデザイン科だったので、教授に車椅子の人がいたり、義足を作る人がいたりして、当時から福祉分野にすごく興味がありました。人それぞれ身体は違うし、1人1人に適したものが必ずあると思います。義足は3Dプリンターでもたくさん作られていて、比較的選択肢がある方ですが、他にもまだまだ足りない分野が多くあるんだろうなと思っています。世の中にはたくさんの娯楽がありますが、日々の生活が大変な人たちが多くいるので、そういう人たちの選択肢を広げられるようなものづくりができれば嬉しいです。我々も、いつ障害を持つかも分からないということを忘れないようにしたいです。