“ほどよい距離感”で犬を描く。形にとらわれず世界を広げる原動力
モデル
name:matsui
occupation:イラストレーター
instagram:@matsui9988
着用
tops:BEAMS(コラボTシャツ)
pants:LQQK
shoes:Reebok
2024.07.03
INDEX
Q1.トキメキが発動していることは?
犬の絵を描くことです。
Q2.犬の絵を描き始めたきっかけは?
大学ではインスタレーションをしていて、その後デジタルマーケティングの会社でwebデザイナーをしていました。会社に勤めて1年半か2年経ったタイミングで、学生の頃みたいに「自分の作品」と呼べるものが欲しくなって。どんな形式でも良かったのですが、絵なら手元で完結できてフットワーク軽く制作できるのでは?と思い、絵を描き始めました。
当時は仕事と並行して続けられることを重視していたので、一番大切なのは“ストレスがないこと”でした。最初はなんでもない風景を細いペンでスケッチしていたのですが、書いていくうちに「細い線は自分に合っていないのでは…?」と思うようになりました。iPadを買って太めの線で描き始めてみたら、すごく楽に描けたんです。
そこから、自分にとってストレスがないモチーフも探すようになりましたね。あるとき、犬の本を見つけたので犬を描いてみたら、すごく楽な気持ちで描けました。同じように猫を描こうとしても全然できないのですが、なぜか犬だと見本を見ずともイメージが湧いてくるので、イラストに起こしやすいという“相性の良さ”を感じました。犬を好きで好きでしょうがないというより、気が合う友達のような“ほどよい距離感”ですね。
デジタルで犬を描き始め、初の個展が決まったタイミングで、アナログでも描き始めて。それをSNSにアップしてから見てくれる人が増えたので、そのまま犬の絵をブラッシュアップして今のスタイルになりました。
Q3.犬の絵を描くトキメキポイントは?
作ることをしていなかったら、なんにもない人間だったんじゃないか…と思うくらい作ることが好きだったので、「良いものができた」という瞬間がトキメキの原動力です。
2022年の11月に独立し、今はギャラリーでの展示を中心に、キャラクターとしてのライセンシングにも力を入れています。原画の作品を描いて誰かに喜んでもらうことはもちろん、描いているものがさまざまな形で世界に広がって行くことも、「良いものができた」と思える理由の一つですね。
今後どう作品が展開していくかまだまだ未知数ですが、どんな形でもずっと作っている人間でありたいなと思っています。
Q4.これからやってみたいことは?
絵を描くだけではなく、3Dプリンターを使った立体作品も作っています。気になった技術や手法があればどんどんチャレンジしたいタイプなので、自分の中で新しい“何か”を組み入れた作品も積極的に作っていきたいと思います。
また、今は香港や台湾など海外でも展開していってるタイミングで、今年の夏にはマカオで大きめな個展があるので、それを成功させたいですね。ヨーロッパでも進めているプロジェクトがあるので、どんどん世界中の人に見てもらって、喜んでもらえるようにしたいです。
matsui個展「狛犬 -KOMAINU-」
会期:6月29日(土)〜7月14日(日) 平日:14:00-21:00、土日:12:00-19:00、CLOSED:月曜、火曜
会場:DDD ART苑 (東京都世田谷区代沢4-41-2)
今回は狛犬に扮した作品群と、新作並びに各種グッズ類も展開。また今回はmatsui氏の父で建具職人の松井美喜夫氏の作品並びにコレボレーション作品も展示。