旅感覚で山と一体化。自分を知り、人に感謝できるトレイルランニング
モデル
name:Tatsuro Sakai
occupation:patagonia staff
Instagram:@sakai_t_tsuro
着用
tops:patagonia
outer:patagonia
pants:patagonia
shoes:NIKE
2024.02.21
INDEX
最近、トキメキが発動していることは?
山などの様々な種類の地形を走るトレイルランニングです。
旅感覚で、山と一体化する瞬間
ある時、アウトドアスポーツウェアのブランドpatagoniaの店頭にトレイルランニングのレースのチラシが置いてあるのを見て。中学から大学まで陸上部で、走ること自体は好きだったので、山を走るアウトドアスポーツがあるんだ!と興味を持ち、始めました。
今までコンクリートを走ることがほとんどだったので、大自然の中を走る気持ちのよさに、一気に引き込まれました。トレイルランニングは、荷物を最大限軽くして身軽な状態で走るので、歩くより更に遠くまで行けるので、旅感覚もあることがときめくポイントです。
あと、場所によって地形がそれぞれ違うので、地形に合わせて走ることも面白いです。下りを走る時には、水が通るところを想像すると滑らかに走れると前に教えてもらって。水の流れをイメージして走ると、それはすごく自然で綺麗なラインなので、山と一体化する感覚になって気持ちがいいですね。
自分を知れて、人に感謝できる。レースへのチャレンジ
1番最初に出たのは50kmのレースでしたが、去年は信越五岳トレイルランニングレースという100マイル=160kmのレースにもチャレンジしました。
憧れているプロトレイルランナーの石川弘樹さんがディレクションしたレースであることがきっかけです。日本には昔から山を走る競技はあったものの、いかに山で耐え忍ぶかを競う“山岳耐久レース”が主流の時代がありました。でも、石川弘樹さんは「トレイルランニング」という言葉と“山をもっと楽しみながら走る”カルチャーを欧米から日本に持ってきたパイオニア的な人です。彼が考えたコースなら、気持ちよく走れるだろうなと思ったので、出ることにしました。
最初は、100km以上の長い距離を山でどうやって走るのかと想像ができないじゃないですか。でも、だからこそ未知の領域に行ける楽しさがあります。そして、限界を迎えた時に 「どういう自分になるんだろう」ということにも興味があるんです。 長距離レースは、必ずいい瞬間もあれば、すごくしんどい瞬間もあって、人生そのものみたいだよねと仲間と話したことがあります。つらい時にどうトライするか、自分は案外人に頼るんだ、こういう時にイライラしてしまうんだなとか、自分と向き合っていろんなことに気づけます。
完走したいとか、自分の目標を達成したいとかもありますが、サポートしてくれる人や応援してくれる人もいっぱいいて、その人たちの期待に応えたいというのも原動力としてあります。一人では成り立たないものなので、結構誰に対しても感謝の気持ちが芽生え、そういうところも素晴らしいスポーツだと実感するし、自分が長い距離を走る意味だなと感じます。
レースのために走る練習をするというより、もっと自然の中で過ごす楽しさをいっぱい感じて、ただ走っていたらいつの間にか上達していたというのが理想ですね。
苦楽を共有できる仲間たち
友達に誘われて、毎週木曜日一緒に練習しようというトレイルランニングのコミュニティに入っています。その人たちに出会ったから、トレイルランニングのことをいろいろ知れたし、一緒に山行ったり、レースの時にサポートをお願いしたりと、出会いにも感謝しています。
トレイルランニングは、自分ととことん向き合えるところも魅力ですが、キツさも楽しさも誰かと共有できるところにもトキメキますね。自分は、トレイルランニングを生涯のスポーツとして考えた時に、やっぱり楽しさがないと続けられないと思っています。みんなで山でわちゃわちゃ、いい大人がはしゃいで、みんなでお風呂に入って、ご飯を食べて、ああでもないこうでもないと話す時間を、大切に思います。
これからやってみたいことは?
すぐの話ではないですが、将来的には海外のレースにも出てみたいです。
また、日々山とか自然に触れていると、今後の自然の姿についてすごく考えるようになりました。地球温暖化の時代が終わって、今は地球沸騰化の時代が訪れたと言われています。個人でできることはやっているものの、いろいろな仕組みが変わらないと、もうどうしようもないところまで来ているので…。 まずは、自然の中で遊ぶことの楽しさを多くの人に知ってもらいたいです。そして、自然を守るというところに対しても仲間を増やしたいなと思っています!