つらい経験の表現がトキメキに。「実験映画」が誰かに届く瞬間
モデル
name:松田天樹
occupation:グラフィックデザイナー
instagram:@takaki.matsuda
着用
T-shirt:ドラマ『The Boys』のTシャツ
2024.09.12
INDEX
Q1. トキメキが発動していることは?
実験映画というジャンルの映画を制作していることです。
実験映画は、映画館で上映しているような商業的な劇映画ではなく、例えば身の回りにあるものを撮ったり、自分の内面を表現したり、表現の実験を試みるようなジャンルのことです。
Q2. 実験映画を撮り始めたきっかけは?
映画館でアルバイトをしていた専門学校時代、バイト先の先輩の話を聞いて、初めて“実験映画”というジャンルを知りました。その先輩が実験映画の学校に通い始め、その撮影の手伝いをする機会がありました。最初はカメラのサポートで参加していたのですが、いつの間にか演者として出演させられることになって…。僕は絶対カメラに映りたくなかったのですが、やってみると案外楽しかったんです。この経験をきっかけに、自分のことを映すことや表現することができるようになった気がします。
商業映画は多額の制作費と大勢の関係者が必要ですが、実験映画の制作現場を見て、一人でも映画を作れる世界があることに驚きました。「自分でもできるかもしれない」と感化され、その先輩と同じ実験映画の学校に通い始めました。
Q3. 実験映画のトキメキポイントは?
撮ること自体も面白いですが、撮った映画を人に観てもらうことに一番トキメキを感じます。
就活のときの葛藤を映画にした作品を、専門学校の授業で上映したことがあります。当時就職先が決まっている人もいましたが、各々焦ったり苦しんだり色んなことを感じていたからか、クラスメイトが「すごく共感した」「映像良かったよ」と色んな感想を伝えてくれました。熱心に感想を伝えてくれるような熱い雰囲気のクラスではなかったので驚いたし、すごく嬉しい瞬間でした。
実験映画の学校の卒業後3年以上経ちますが、そのときの仲間たちと今も年に2回ほど上映会を開催しています。僕は自分のつらい経験など内面に意識を向けた作品が多く、テーマはトキメキと程遠いかもしれないけれど、お客さんに観てもらうことでトキメキに昇華されています。
Q4. これからやってみたいことは?
上映会に来て貰う人をもっと増やしたいなと思います。 また、定期的に実験映画の映画祭があるので、またいつか作品がノミネートされると嬉しいです。